「仙台市環境配慮事業者」の認定証授与式が、平成30年11月30日に仙台市役所で開催されました。
株式会社あるくは「エコにこマイスター」に認定され、認定証を授与されました。
平成30年度仙台市環境配慮事業者認定証授与式を開催しました|仙台市
紙の節約やリサイクルなどへの対応とともに、環境関連事業である再生パソコン事業に対しても、評価をいただいたものと考えています。
代表である私は、(行き過ぎた)環境配慮の生活習慣を持っており、スタッフにはあまり押し付けたくないと思いつつも、自然に真似されていき、「そこまでやらなくていいよ、個人的な趣味だから」と時折セーブすることもあったりしつつ、社風として定着したのだと思います。
さて、会社ではなく私ごとですが、紙や木材の環境配慮の(ほとんど趣味の)生活習慣について書いてみます。
ところで、会社での社会貢献行動は難しいですね。環境配慮の行動をしようとすると、手間がかかる、時間がかかる。タイムイズマネーである従来型の経営主観では、利益が相反してしまう。
SDGs(持続可能な開発目標)という言葉が最近現れてきたように、地球市民の一員として、企業も取り組まなければならないことではあるとわかってはいるものの。
閑話休題。
1 裏紙の余白でメモ用紙
大きく言えば環境配慮、小さく言えば紙の節約に目覚めましたのは、若いころに勤めていた出版印刷会社においてでした。
事業所が各地にあり、オーナー社長がたまに視察に来ます。
工場の現場を見て歩くときに、ヤレ紙(印刷物を作る過程でムダになってしまった用紙)がぞんざいに扱われているのを発見すると、「印刷屋が紙をムダにするとはどういうことだ!」と烈火のごとく怒るのだと、伝説が流布されておりました。
なにで叱られるかわからないから、不幸なタイミングととばっちりには出くわしたくないから、視察の前には、事務所総出で徹底的な整理整頓に担ぎ出されたものでした。
しかし、そのヤレ紙を大切にするという考え方、私なりの解釈で言えば「神は細部に宿る」考え方(シャレじゃないよ)に深く感じ入って、以来、紙をムダにしない生活習慣を重ねてきました。
40年以上の筋金入り。
コピー紙の裏紙を使うのは当然で、 さらに使った裏紙も余白が十分にあればカッターで切って、A6判の卓上メモ用紙、A7判のポケットメモ用紙としてクリップで束ね、どこにでも常備してジャンジャン使っています。
2 故紙でアートはがき
また、最近、故紙を使ったはがきの制作に取り組み始めました。(→古紙と故紙の違いはこちら)
ICTが専門ではあるものの、メールやチャットでのコミュニケーションが幅を利かせているのに違和感を覚えています。
ひとつの連絡が、ひとつの言葉が、どうも軽くなってしまっているような気がして。
だから、あえて手書きの郵便で連絡を行なってみるようにしました。1年ほど前から。
名刺交換のお礼も、フェイスブックで見つけた誕生日も、家族への感謝も、はがきで送る。
本棚にある写真集や美術書またコミックを切り取り、はがき大にセンスよく収まるようにトリミングを行って、故紙や色紙を複数の層に重ね貼り。アートな絵はがきの誕生です。
はがきを書く前に、まずは相手に合わせて、これがいいかなと図柄を選ぶ。
お世辞にもきれいな字ではないので、かえって失礼ではないかといつも躊躇しつつ、短い文章を綴る。
文字を書いている時間は、相手のことをあれこれ思わずにはいられません。ちょっとの間しか顔を合わせなかったので既におぼろになってしまった名刺交換の相手でも、どんな仕事をしてるんだろうとか、故郷はどこなんだろうとか思いを馳せて、愛おしい気持ちにすらなってしまいます。
このはがきは夜、音楽を聴きながら作る。
いいリラックスの時間になっています。
3 廃材で家具造り
ついでなので、木材のリサイクルについても書かせてください。
自宅のテーブル、机やちょっとした台などは、廃木材やたまにはダンボールを活用して作っています。
以前、住んでいたのが中山間地の庭が広い家で、ストック小屋もあったので、近所の大工さんから端材をもらったり、たまに家屋解体屋さんが来て、木材を庭に置いて行ってくれたのをしまっておきました。
(当時は薪ストーブの生活だったので、 暖房エネルギーの節約にもなりました。)
よさそうなものをストックしておくと、いつしか出番がやってくるんですね。
最初に簡単な図面を描く。組み合わせのいい材料を選んで、その寸法に合わせてまた図面を調整する。
自作の家具のいいところは、場所に合わせたサイズで仕上げられること。また、サイズ変更など作り直しが気軽なこと。
いまは住宅団地に住んでおり、作業小屋もないし、騒がしい電動工具も遠慮してしまうので、ホームセンターで買いやすく扱いやすい1×4材がメインとなってしまいました。
さて、ふたたび言いますが、環境配慮は、手間がかかる、時間がかかる。
忙しい世の中ですから、仕事ではもちろん、私生活でも時間は貴重だ。有限の資源だ。
「時間は稀少な資源である。時間を管理でできなければ、何も管理できない」とマネジメントの神様、ドラッカーも言っている。
しかし、私については、(行き過ぎた)リサイクルやDIYに取り組む(ムダな)時間をあえて確保することで、すこうし心が豊かになっているのも事実だ。
ネットもテレビもラジオもない、本もない、夜は明かりもない時代、移動も徒歩しかない時代にもしも生まれていたら、どういう心持ちで人生を過ごすのか、想像もつきませんが、彼らが不幸であったわけではない(と思う)。
ごく限られた資源やモノしかなかったから、それを大切にするというのは人間の本能で、私は環境配慮を通じて、その爪の垢を体験できているのではないかとこのごろ思うのです。
リサイクルを実践しているとき、ちいさな幸せ(地球と人間との一体感なのかな?)をしみじみ感じるんだ。
モノや情報があふれる現代では、この感覚を一生体験できない人が多いかもしれない。
(追伸)
封筒もリサイクルしています。
「押出しファイリング」で使う「山根式袋ファイル」を作ったり(双方の詳しくはこちら)、角2判を長3判にリサイズしたり、パッチを当てて郵便でまた使ったり。
書き忘れてしまいましたので、またの機会に。